SOLD OUT
つい先日まで滞在していた南仏にて、とても好みのコンポティエに出会いました。大きなフェアに毎年イタリアから来ているムッシュのお店に並ぶアンティークは、それはそれは高価で魅力的なアイテムばかり。そして全てがイタリアのモノ。フランスのアンティークとはちょっとだけテイストは違えども、毎年フェアで一番に向かうのが、今回お世話になったムッシュのお店です。
今回も素晴らしいコレクションをお披露目していて、数ある中から手に取ったのがこちらのコンポティエ。一目惚れでした。しかし予算オーバーだった為、一度は手を離し他のお店へ。でもやっぱり気になって、ものの数分足らずで再びムッシュのお店へ向かうも、既にコンポティエを手にしてムッシュと話をしているいるマダムの姿が。少し離れた場所から見えるマダムの表情や、そのやり取りが長かった事からきっとマダムが購入するのだろうと諦め、お店を離れました。
しかしやっぱり忘れられず…コンポティエの行方を確認しようと再びお店へ。どうかマダムが購入していませんようにと心の中で祈りながらお店に戻りました。
そしたら、ありました!これは何かお導きでしょうか。私に買いなさいって事なのでしょう。大袈裟かもしれませんが、私にはコンポティエの周りがキラキラ輝いて見えましたから。
お店のムッシュも何度もお店に来てコンポティエを抱える私に降参⁉︎したのか、少しだけおまけしてくれて、晴れて私はコンポティエを手にする事が出来ました(今こうして書いていて、その時の様子が鮮明に蘇ってきます)。
コンポティエは1700年代後期に作陶されたイタリア製。特定出来る窯元は判らずでしたが、南仏Moustiersや北フランスのNevers、またオランダのDelftと言った名だたる白釉とも違った表情。釉薬のかけ方なのか厚みなのか、全体的に"とろん"とした感じです。白釉が真っ白だったりピンクがかっていたり、部分的に青みがかっていて、裏面の本体とスタンドの周りは、パーツごとに見え方が全く違うと言ういかにも古手と言うのも魅力的です。
リムに施した青いお花のような模様は全て手描きによるもので、点や線の歪みや不揃い具合は見るからに古手である事がわかります。またご覧のとおり、リム部分に三箇所ラインが入っていたりカケもそれなりですが、全体の醸し出す雰囲気がこれまで手にしてきた白釉の器とは明らかな違いを感じます。
またダメージが無かったら、私自身ここまで執着する程、好きにならなかったかもしれません。時にキレイ過ぎるアンティークって何だかよそ者と言うか、何か感じるものが違っていて、古手って言われても信じ難い気もするのが正直なところです。
でも信頼できるディーラーさんの所から、こうして手にしたコンポティエはムッシュの言う通り、間違い無く1700年代後期の古手。それなりに場数踏んできた者としてもムッシュの仰る事には納得しています。コンポティエとして本来の使い方をしなくとも、個体としてのオブジェ感が半端ない。もう今現在こうして存在している事がアートなのです。これから先も大事に、そして後世に責任持って残していかなくてはいけない使命を感じぜずにはいられません。
リムの薄っすらと入ったラインは3箇所共に、7.5cm。ラインの他にリムのカケ、小さな陥没、釉薬のムラなどダメージが本当に沢山あります。細かに写真撮影をしています。写真を拡大してコンディションを予めご確認願います。
◎size Φ33cm、高さ8.5cm、底径15cm