つい数日前まで滞在していた南仏のマーケットで手にした、1800年代後期に作陶されたフリルやロカイユ-貝殻のような装飾、そして聖霊を表す鳩、十字架のモチーフが組み合わされたベニチエ-聖水盤です。
これまで数多くのベニチエを見てきましたが、杯の部分がフリルやロカイユのようになっているデザインは初めてでした。あまり宗教色が強くなり過ぎないようにとベニチエは控えているのですが、今回のベニチエは見た瞬間からちょっと特別な雰囲気を感じました。
そして売り手のムッシュにそれぞれのパーツやモチーフの意味する事を教えて貰い、そして帰宅後に調べてみた事を合わせると、以下のようなことが分かりました。凄く詳しい方でしたので、とても有り難く思いました。
>フリルや貝殻状のモチーフ
→聖水を受ける杯の部分や背景の装飾として使われることが多く、ルネサンス期以降、貝殻は洗礼や生命の再生、巡礼のシンボルとして好まれ、波打つフリルのようなロココ調のデザインへと昇華した。
>鳩ハト
→キリスト教において"聖霊"の象徴。イエスの洗礼の場面などで、天から下ったとされる聖霊-鳩が十字架や聖水盤の上部に配置されることで、神の祝福や清めを表している。
>十字架
キリストの受難と救済のシンボル。家庭用聖水盤の中心や背面のバックプレートに掲げられるのが一般的である。
私は杯の部分のロカイユモチーフに心をぎゅっと掴まれました。全体的に真っ白で目立ったダメージも無く、とても美しく清いベニチエです。
◎size 11cm×20.5cm、杯の高さ6cm