1700年代後期から1800年代前期に南仏で作陶された、エンボス入りのスーピエールです。白いぽってりとした釉薬のかかった白釉の器は南仏Moustiers-ムスティエ焼きに代表されるように、今も昔も本国フランスは勿論の事、世界中にコレクターの多い焼き物の一つです。
多くの皆さんが見聞きするSoupière-スーピエールは、Terre de Ferと呼ばれる半磁器半陶器製で、1800年代後期から1900年代に作陶されたモノが殆どだと思います。しかし今回ムスティエ・ファミリーから譲り受けたスーピエールは1700年代後期から1800年代初頭作陶と、更に100年古いモノばかり。コレクターだったとは言え、ここまでの数を揃えられていた事に兎に角、驚きました。私自身、長くこの仕事に携わっていますが、白釉のスーピエールをこれだけ数多く手にしたのは初めての事です。ましてやフォルムやデザイン、サイズ違いのバリエーションの豊富さはまるでムスティエ博物館を訪れた気分。
現代において、そしてココ日本でスーピエールのニーズがどこまであるのか正直未知数で、買付する際も最後まで購入の有無を悩みました。でも他のアイテムと併せてやはりコレクションとして一緒に紹介するべきであろう言う結論に達し、今回この様に紹介する運びとなりました。
こんな機会はそうそうありません。デザインと価格、そしてコンディションと共に"想像力"を働かせて見極めをしてセレクトする事を楽しんで貰えたら嬉しいです。
フォルムは丸なのか四角なのか、俯瞰で見るとどちらとも言えない位にユニーク。全体的に入っている縦のエンボスはシェルの様にも見えます。また蓋の持ち手と本体両サイドのハンドルの美しさも際立っていて、手にした瞬間自然と"あらっ素敵"と思わず呟いてしまった程です。
◎size Φ26cm、横幅(持ち手込)28cm、高さ(本体)12cm、高さ(蓋込)22cm、底径15.5cm、蓋Φ26cm
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白釉の器における×印の有無についてですが、18世紀の古い時代のムスティエ焼きには×印が付いているモノとそうでないモノが混在し、19世紀以降作陶には殆ど付いていると現地のディーラーさんは言います。よって×印の有無に関わらず、白釉の器はムスティエ焼きと称されます。
この事は、南仏ムスティエ=サント=マリー村の「Musée de la FAÏENCE(博物館)」を訪問した際に、同様の話しを副館長さんから聞きました。しかし私自身、これまで沢山の白釉の器を手にしてきた経験値から印の有無について納得はしていますが、正直色々見聞きしているうちに困惑するシーンも多々あり、この機会にMyルールを決めました。
弊オンラインストアとしては、×印があるモノについてはタイトルや説明文に明確に"Moustiers-ムスティエ"と記します。しかし、印の無いモノについては”白釉"とだけ記すことにしました。19世紀以降に普及したスタンプが裏面に付いていれば、その印通りの記載を行います。