1900年代前期に作られた、Cul noir(キュノワール)の小振りなシードル用ピシェです。キュノワール とはフランス北部で18世紀から作られた器や道具として慣れ親しまれてきたモノで、Cul(お尻)、Noir(黒)と言う事でキュノワール 。発音によってはキュノワやキュノアとも聞こえます。黒いお尻と言いながら実際にはこげ茶色が殆どで、内側の白またはグレー色に独特の陰影のある貫入が入る事が特徴的な器です。
独特の形状をした注ぎ口はシードル用ピシェの証。これはガラス製のピシェも同様の注ぎ口です。キュノワールの作陶は1940年代に終了しているので、今回紹介するピシェは終了する少し前のモノとコンディションから推測されます。底面の製造ラインのようなサインの入り方も、1900年代風。色合いも全然黒でも茶色でもない、カーキ色のグラデーションのようで珍しい色。古過ぎない分、現代において日常に取り入れやすいピシェだと思います。花器としても良いですね。
◎size Φ5cm、注ぎ口全体(曲線込)8cm×9cm、横幅(持ち手込)14cm、本体一番膨らみのある箇所Φ11.5cm、高さ16.5cm、底径8.5cm