



















1844-1849年にCreil et Montereau(クレイユ&モントロー)窯で作陶された青い枝模様の厚皿です。1934年、1839年に続き1944年の産業博覧会でMedaille d'Or 金賞受賞したあとに使用していたスタンプが印されています。
全て手描きでラインの幅や枝の模様に歪みやブレがあり、古手の絵付けらしい不恰好さに惹かれました。枝の模様はクレイユ&モントロー以外の窯元でも時々目にすることがあり、代表的なのはフランス国境近く、ベルギーのTournai(トュルネ)窯。トュルネ窯では1800年代初頭作陶の器に既に枝模様が施されていたことから、当時のトレンド的なモチーフだったのかもしれません。また1900年代に入るとベルギーBOCH(ボッコ)窯で同じ枝模様がトランスファー柄で登場。このような歴史的背景から枝模様は様々な窯元、そして多くの顧客から愛されてきたモチーフと言えるでしょう。
厚皿ゆえに少々重さがあります。また同時に展開するそれぞれ重さに個体差があります。コンディションと併せて、比較してご覧ください。
リムに、2cm幅のペイント修復跡があります(写真7枚目参照)。恐らく手描きのラインがしっかりと引かれていなかった、もしくは薄かった為に釉薬をかけた後から手を加えたモノと思われます。
◎size Φ21.5cm、高さ2.5cm
◎weight 424g